2022年の夏の暑さはスタートダッシュだけで、てっきり過ごしやすいものと気を抜いていましたが、8月に入るとしっかり夏!!
例年通り気温35℃以上という天然の半身浴状態の中、エアコンの無い部屋での生活に命の危険を感じ、遂に導入することとなったアイテムを紹介したいと思います。(むしろ今まで何事も起こらなかったことが奇跡)
ということで、この記事は2023年夏、約1年前に放置した記事を思い出したように、そして思い出しながら、加筆訂正しながら書いています。
(※当ブログに最新の情報を発信するという気概はもはや無いようです。時の流れに抗い、時代に逆行する行為は、字面だけ見れば時空を超えた存在ということになるのかもしれません)
今回は長くなってしまったので以下の三回に分けています。
第一回『概要編』
『概要編』では主にスポットクーラー(移動式エアコン)の特徴や使用感、使用上の注意点などを書いてみました。目的の内容がありそうでしたらもう少し下にある「目次」からひとっ飛びしてください。
それでは早速、今回ご紹介するアイテムはコチラ!
ナカトミのスポットクーラー『mac-20 (ver.3)』です。
(Ver.3…今となってはマイナーチェンジされているかもしれません)
※今回はマーケットプレイス品を掲載している場合がございます。購入の際は確認の上、ご自身の判断でお願いします。
◆ナカトミ mac-20
「Ver.3」にリモコンなんて付いてたかな?マイナーチェンジしたのかな?と思いましたが、取説を確認したところ付属品一覧にしっかり記載されていました。
↓付属品
商品到着時に内容物の確認はしているはずなので、我が家のリモコンは到着したその日から失踪中のようです。
(元から付属していなければ、2023年時点ではver.4以降かもしれないと言えたんですけどね)
◆ちょっぴり色違いのAmazon限定品
たぶん中身は同じだと思うのですが…購入時に比較検討してください。
◆テラス窓用パネル(大きな窓用)
これは大きな窓(高さ~190cm)用のオプションで追加購入品。
取り付ける窓枠の高さに応じて購入してください。
交換した場合、元々の付属品である窓パネルは余剰になります。
移動させて使用したい部屋が、デフォルト窓パネルサイズでもう一室あればいいのですが…。
◆ダクトカバー
後述しますが、ほぼ必須アイテムになるかと思われます。
MAC-20の排熱ダクトの直径は約15cm(目測)です。
◆ダクトホース
2022年、上記、山善のダクトカバーをまだ発見できていなかった時に、中にグラスウールを仕込んで…など色々思いを馳せ、候補に挙がった品。(後述)
これはマケプレですね。サイズもよく確認してください。
目的外の使用ですし、効果があるのか?問題は無いのか?は試してもいないのでわかりませんが「保温 フレキシブルダクト」って別物なんでしょうか?
◆ダクトホース クランプ
「ホースバンド」などでも検索できるはずです。
ダクトホースを固定させるための物で、私は使用しているので、とりあえず掲載しています。
適合サイズ・調整方法・ステンレス製・耐熱…種類は色々あります。
上記、山善の物を購入の際に、“気になればついでに購入すればいい”程度のものですが、固定するだけならタイラップ/結束バンドを何本か連結しても問題ないと思われます。
これはホームセンターで買ったもの。2つ買ってます。画像ではまだまだ調節の余地があるので、直径30㎝はありそうです。
山善のダクトカバーは直径25センチ以下のものでも固定できると思います。
はじめに
購入にあたり私の場合は、「工事不要」が絶対条件でした。
他社製品との比較はできないですが、クーラーにしては手頃な価格で、除湿機能が付いていること、通販サイトだけでなく家電量販店やホームセンターなどでも広く取り扱いのあるモデルということが購入の決め手となっています。
この記事は応対してくださった店員さんとの会話も踏まえた上での私の主観に基づく個人の感想です。
人によって、使用目的によって、環境によって感想は異なります。
私の勘違いである部分や、ネガティブな意見ばかりが目立つ印象に受け取られてしまう点も多々あるかもしれませんが、決して批判的なレビューをする意図はありません。
現に『我が家では無くてはならない存在として大活躍』しています。
私としてはある程度理解・納得して購入したものなので満足しているのですが、いざこの記事を書くとなると、読んで下さる方のことも考えなければなりません。
そしてスポットクーラーに対して抱くであろう期待値を想定すると、どうしても据付けエアコンが基準になってしまうのです。
この期待値とのギャップを埋める、もしくは他エアコンとは別物であることを強調する方向で書いてしまったために負の印象操作のようになってしまったことをお許しください。
再度申し上げますが、我が家では無くてはならない存在として今年もフル稼働で大活躍しており、私は満足しております。
スポットクーラーとは
以下は購入前、家電量販店の店員さんに相談した際に伺った話を大胆に要約したものです。
◆そもそもスポットクーラーとセパレートエアコン(など)は全くの別物と考えてください。
◆『室内を冷やすものではなく、冷風を前方に送り出すもの』と考えたほうが無難です。
◆移動可能
◆工事不要
◎使用例
- 工場内軽作業やガレージでバイクを整備する時など。
- 焼き鳥屋や鰻屋のように火を扱う熱い場所での仕事など。
- 風呂上がり、ドライヤー使用時など。
- 自己責任を前提に、イベントや車中泊などでの使用。( ※屋外では使用しないでください)
- 電源を確保できれば用途の幅が拡がります。
【ガソリンは危険物ですので取り扱いには注意が必要です】
◆もし1部屋固定でクーラー目的に設置するだけなら、止むに止まれぬ、退っ引きならない事情が無い限りはまず間違いなく据付けエアコンの購入を勧めます。
本体購入の金銭面だけで悩んでいるのなら、6畳程度の部屋であれば冷却効果・電気代の観点からも長期的に見れば…今は安いものもありますし…とのことでした。
◆ただ何かしらの事情によりエアコンの設置が難しく、扇風機くらいしか暑さ対策ができないような環境なら、「もっと早く買っておけば良かった」と思えるくらい格別の体験ができるかもしれません。
◆『簡易的』『限定的』『緊急避難』と理解せずに、割り切らずに、エアコンがもたらす快適空間を期待してしまうと、方向性の違いに戸惑ってしまうかもしれません。
セパレートエアコン等と構造が異なりますので、簡易的な冷房としてお使いください。
付属の排熱ダクトと窓パネルを使用せずに閉め切った室内で使用すると室温が上昇します。
ナカトミ mac-20 取扱説明書P.4“知っておいていただきたいこと”
ナカトミ mac-20 (ver.3)
実際に約1ヶ月使った感想を書いてみたいと思います。今後購入を検討されている方の参考になればと存じます。
◆本体サイズ(㎜):(幅)×(奥行)×(高さ)
W370×D345×H705 (mm)
◆正面
◆両サイド
反対側
◆背面
◆排熱ダクト
・写真なし
・直径:取説にも載っていないようですし、ノギスで測ったわけではないので正確ではありませんが、直径は約15cm
少なくとも後程紹介する「対応径17.5cm」のダクトカバーには収まるサイズだと思っておいてください。
◆天面(コントロールパネル)
本体正面2m以内に居る人に「冷たい空気を送る(当てる)」もの。
据付けエアコンのように「空間を冷やす」ことを主な目的としたものではないので、例えば外気温30℃以上で室温18℃までキンキンに冷えたような環境は期待できません。
外気温30~35℃の日中、扇風機併用、風量“強”/設定温度“16℃”で連続6時間の使用の場合、室温27℃くらいまで下げるのが我が家では限界のようです。
本体正面に立って両手を横に広げた時の“送風の外側の空気”、さらには“部屋全体の空気”が冷えてくるような感覚になるのは、運転2~4時間を経過した頃からでした。
そのまま数日間連続運転をして建物自体を冷却できれば、もしかするともっと室温を下げることができるのかも知れないですが、設定温度の16℃は我が家では現実的ではなさそうです。
※読解力の無い私は『冷風モード・温度設定16~32℃』を『“室内”温度16~32℃』と解釈してしまいましたが、室温ではなく送風孔(もしくはもっと奥)から排出される冷風の温度として解釈するほうが妥当な気がします。
工事不要
◆室外機「本体内蔵」設計
エアコンでいうところの室外機が“内蔵”されている構造なので、送風孔からは冷たい風を生み出しますが、同時に本体からは熱も発生させます。
冷風が本体の発熱で相殺される部分がかなりあるので、室温が下がるスピードは緩やかです。
対面に扇風機を置いて併用すると、冷気と熱気が入り交じったマーブル状の風が吹く場合があるので、扇風機の設置場所・風向きにも工夫が必要です。
◆排熱ダクトは付いているが、断熱仕様とまでは言えないないため、冷却効率を上げるなら熱対策は必要になります。またダクトを伸ばした分だけ熱源が広がることになるので、意外と設置場所は限られてきます。
◆室外機が室内にあるということは、そこそこ音も発生します。(洗濯の脱水音や冷蔵庫・自動販売機~洗濯機以下くらいの音量くらいでしょうか)
私は音に対しては鈍感なのか、然程気にならないです。枕元に置いても眠れるので、要は慣れだと思います。
絨毯の上に設置しているので防音効果の程はわかりませんが、滑り止めに使っています。
防振・防音(吸音・消音)目的だけでなく、輪止め、傷・凹み防止など目的に応じて種類は様々。
設置スペース
本体だけなら一見コンパクトですが、排熱ダクトのスペースも確保しないといけません。
本体サイズ(㎝):W37×D34.5×H70.5
排熱ダクトを外して使用することは可能ですが、室内温度が上がっては本末転倒ですし、冷却効率を落とさないためにも周囲にスペースを空ける必要があります。
本体サイズ(㎝):37×34.5×70.5
幅:37+30×2=97㎝
奥行:34.5+50×2=134.5㎝⇒約135㎝
高さ:70.5+50=120.5⇒約121㎝
最低限確保すべきスペース(㎝):W97×D135×H121
一畳より少し狭いくらいの広さなので…
おおよその感覚で馴染みのある空間(面積)を想像してみると『公共施設の個室トイレくらいの広さ』は最低限確保しないといけないということになりそうです。
移動可能
スポットクーラーの最大のメリットは『移動可能』であることです。
説明書には「屋外での使用は禁止。屋根のある“準屋内”なら使用可」とのことなので、電源を確保できるなら夢が拡がります。
発電タイプや蓄電タイプなど色々ありますが、このサイズの電源で何時間稼働できるのでしょうか?
※ガソリンは危険物ですので取り扱いには注意が必要です。
私は“準否定派”なので、前項「スポットクーラーとは」の使用例であえて明言しなかったのですが、テントは“準屋内”に含まれますか?
(まぁ、家で工場扇を使っている人間の言葉なので…自己責任でお願いします)
キャスターも付いていて、平面・同フロアで移動する分には問題無いのですが、約20kgの重量があるので、階段移動は重労働です。
基本、排熱ダクトが付いて回るので、取り回しはよろしくなく、結局は据え置きになる可能性も少なからずあると思います。
◆改めて説明を読むと、冷風モード時に「ダクトを外した状態が“スポットクーラー”」で、「ダクト有り」は“移動式エアコン”らしいです。
(ここまできて定義が崩れてしまいましたので、当ブログではダクトがあろうがなかろうが、「mac-20はスポットクーラー」で押し通そうと思います)
以上のことから、一室に固定で『エアコンの性能を期待するとあまり恩恵を受けられない』ため、家電量販店では特別な事情が無い限りは据付けエアコンを勧めるそうです。
除湿/送風モード
除湿/送風モードはまだ使ったことがないです。
除湿モードは排水の必要があるので、ドレンホースが届く範囲内に溢れ出る水を処理できる排水口などが無い場合は、タンクを準備しておくと便利です。
なぜか心が踊るデザインのウォータータンク。遊び心って必要ですよね?
※“ウォータータンク”ですので、危険物を入れるような目的外のことには使用できません。
次回に続く
第二回『続・概要編』ではその他空調機器の紹介から始まり、「電気代」「冷えない」場合の改善策などについても少し書いています。
このテーマで紹介したもの
◆スポットクーラー
◆窓関連
◆ダクト関連
◆水回り
◆その他対策
◆ポータブル電源
◆工場扇
◆工具類